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RECENT NEWS
2023.12.13 | ナモラーゼの新譜「Rachmaninoff Refracted」がリリースされました! |
2021.02.02 | MusicalAmerica月間アーティストに選ばれました |
2020.11.11 | 自作曲「エチュード」「アラベスク」「月、屈折する滝廉太郎の荒城の月に基づく変奏曲」が出版されました |
2020.06.30 | 【払戻手続完了のご案内】ニコラス・ナモラーゼ ピアノリサイタル2020 (6月6日トッパンホール) |
2020.05.26 | 「音楽の友」6月号にてニコラス・ナモラーゼのインタビューが掲載されました! |
2020.05.19 | 【重要】ニコラス・ナモラーゼ ピアノリサイタル2020 払い戻し方法のご案内 |
2020.04.28 | 【動画】ニコラス・ナモラーゼより日本の皆さまへ |
2020.04.21 | 【重要】ニコラス ナモラーゼ ピアノリサイタル2020(6月6日トッパンホール)公演中止のご案内 |
2019.12.24 | ニコラス・ナモラーゼ ツアー特設HPページ開設! |
2019.12.20 | ナモラーゼ東京公演2020チケット発売開始しました! |
桁外れの芸術家 “An extraordinary artist.”
– – – – – – – エマニュエル・アックス―Emanuel AX「きらめきに溢れ、繊細で色彩的」(ニューヨーク・タイムズ紙)
「ただただ極めて美しい」(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)
BIOGRAPHY
ピアニストと作曲家という二つの顔をもつニコラス・ナモラーゼは、2018年にカナダのカルガリーで開催されたホーネンス国際ピアノコンクールで優勝し、世界的に注目される存在となった。彼のリサイタルは世界各国でしばしば完売となり、批評家からも高く称賛されている。また、最近リリースされたアルバムも、ショック・ドゥ・クラシカ賞、今月の1枚(ライムライト誌)、楽器部門今月の1枚(BBC音楽誌)、批評家特選盤(グラモフォン誌、プレスト・クラシカル誌、インターナショナル・ピアノ誌)、など並外れた賞賛を受けており、イギリスのチャートではクラシック楽器アルバム部門で1位に輝いた。
同世代の音楽家の中で最も高い評価を受けているナモラーゼは、英国批評家協会から2020 & 2021年ヤングピアニスト賞を授与され、「一流ピアニスト以上の非常に優れた存在」と評価された。グラモフォン誌では「注目株(One to Watch)」、BBC音楽誌では「期待の星(Rising Star)」に選ばれたほか、WQXR(NYクラシック専門ラジオ局)において往年の巨匠、人気演奏家、そしてクラシック音楽のあり方を再定義する新進気鋭の若手演奏家を選ぶ「20 for 20」にも選ばれた。ロイヤル・フェスティバル・ホールでの演奏については、テレグラフ紙とガーディアン紙で滅多につけられない5つ星を獲得し、「理想的な饒舌さと華麗さ、重厚さと絶妙さ、そして正確な音色とタッチ」と絶賛される。2022年1月のインターナショナル・ピアノ誌の巻頭特集では、ナモラーゼのウィグモアホールでのデビューを「驚くべきもの」とし、「これほど多くの才能と関心を持つこの若者が、今後何をするのか予測することは不可能である。我々が確信できることは、それが独創的であり、かつ予想外のものであるということだけだ」と結んでいる。
2022-23年シーズンは、トロント夏期音楽祭、ホーネンス国際ピアノコンクール、フロリダ・グランドピアノ・シリーズでのレジデンス、サンタフェ室内楽音楽祭、モンペリエ音楽祭、ボン・ベートーヴェン音楽祭、マイアミ国際ピアノフェスティバル、ドレスデン文化宮殿、ルガーノ・ムジカなどでのリサイタル出演、2023年のリゲティ生誕100周年を記念したルーカス・リゲティとのピアノと電子マリンバのデュオリサイタルツアー、カティ・アゴーチが彼のために書いた新作をカナダの複数のオーケストラと共演する協奏曲演奏会などが予定されている。最近の主な活動としては、カーネギーホール、ベルリン・コンツェルトハウス、ウィグモアホール、東京文化会館、ガードナー美術館(ボストン)でのリサイタル、タングルウッド、バンフ、グシュタード・メニューイン音楽祭、テラヴィ音楽祭、メクレンブルク=フォアポンメルン音楽祭、ポートランドピアノ国際音楽祭、ルールピアノ音楽祭などでの出演があげられる。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ブダペスト祝祭管弦楽団、バーゼル交響楽団、ミルウォーキー交響楽団等と共演、イヴァン・フィッシャー、カリーナ・カネラキス、ケン=デイヴィッド・マズア、フィネガン・ダウニー・ディアー、ダニエレ・ルスティオーニ各指揮者他と共演。
作曲家としても活躍し、ケン=デイヴィッド・マズア、ルーカス・リゲティ、テッサ・ラーク、メトロポリス・アンサンブル、モメンタ、ヴェローナ四重奏団、バルカーダ四重奏団などの一流アーティストやアンサンブルからの委嘱と演奏、チェルシー音楽祭、ホーネンス音楽祭、サンタフェ室内楽祭、ポートランドピアノ国際音楽祭、ルールピアノ音楽祭等での自作曲の演奏などである。また、現代美術家ファビエンヌ・ヴェルディエ氏の”Walking Painting”、エクサンプロヴァンス音楽祭での”Nuit d’opéra à Aix”など、数多くの映像作品のサウンドトラックを作曲・制作している。自作曲の一部は日本のミューズ・プレスから出版されている。
音楽活動と並行して、認知科学における音楽関連の諸分野にも積極的に取り組んでいる。NY市立大学大学院センターでの博士論文では、音楽の知覚に関する数理モデルを開発し、優れた業績に対して贈られるBarry Brook賞を受賞、Springer社のComputational Music Scienceシリーズから「リゲティのマクロハーモニー」として出版された。現在、ロンドンのキングス・カレッジ精神医学研究所で神経心理学の大学院課程に進み、イメージトレーニングやマインドフルネスが音楽演奏に及ぼす影響などを研究している。
また、世界有数のクラシック音楽ストリーミングアプリであるIDAGIO上のプラットフォーム、IDAGIOマインドフルネスのクリエイターとしても活動している。このプログラムは、ポッドキャスト、動画、その他のリソースに加え、演奏家とリスナーを対象としたメンタルスキルとマインドフルネスのトレーニングコースから構成されている。その一環として、「マインドフルリサイタル」という新しいタイプのイベントを開催し、マインドフルネスの実践と音楽鑑賞を組み合わせたユニークな公演を度々行っている。
1992年トビリシ(ジョージア)生まれ、ブダペスト(ハンガリー)育ち。ブダペスト、ウィーン、フィレンツェで学部課程を修了した後、ニューヨークに移り、ジュリアード音楽院で修士号、ニューヨーク市立大学大学院センターで博士号を取得。ピアノではエマニュエル・アックス、ヨヘヴェド・カプリンスキー、ゾルタン・コチシュ、マッティ・ラエカリオ、アンドラーシュ・シフ、エリソ・ヴィルサラーゼ、作曲ではジョン・コリリアーノに師事。数年間クイーンズ・カレッジにて教鞭をとり、室内楽、作曲、音楽史などを教えた。
(2022年6月現在)
VIDEO
Bach: Partita No. 6 in E minor BWV 830 | Nicolas Namoradze (Live from Honens)
Brahms: Piano Concerto No. 2 | Nicolas Namoradze, Karina Canellakis, CPO (Live from Honens)
作曲、映像参加作品
“Walking painting*¹”
Fabienne Verdier – Walking Painting from Fabienne Verdier on Vimeo.
“Nuit d’opera a Aix*²”
Nuit d’Opéra à Aix from Fabienne Verdier on Vimeo.
REVIEW
“比類なき”、“ピアニストの中のピアニスト”、“彼がいわゆるありふれたコンクールピアニストではないことは初めから明白であった。その卓越したテクニックよりもむしろ、その多彩な音色と洗練され迷いのない確信に満ちた音楽は、最も単調なパッセージでさえも意味深い特別な響きに変貌させていた。そういった瞠目に値する比類ない能力がこの舞台で彼を頂点へと押し上げたのだ。…磨き上げられた彼の演奏はすでに国際的水準に達しており、その解釈はどこをとっても注目と称賛に値する。”
– – – – – – – カルガリー・ヘラルド紙
PRESS QUOTE
桁外れの芸術家 “An extraordinary artist.”
– – – – – – – エマニュエル・アックス―Emanuel AXその強固な構想力と完璧な芸術性に脱帽するしかない
“The strength of the conception and the sheer level of artistry compel me to take my hat off to him.”
– – – – – – – ゾルタン・コチシュ―Zoltán Kocsis煌めきと繊細さ、そして色彩に溢れている
– – – – – – – ニューヨーク・タイムズ
演奏会プログラム
2つの小品 op.57
ピアノ・ソナタ 第4番 嬰ヘ長調 op.30
8つの練習曲 op.42
ナモラーゼ:
練習曲より第1番から第6番
J.S.バッハ:
フランス組曲 第1番 ニ短調 BWV812
フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816
J.S.バッハ/ブゾーニ:
われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ
リスト:
死の舞踏 S.525
2019年のプログラムによせて - ニコラス・ナモラーゼ
今回のリサイタルでは異なる時間が交差する際に顕れるそれぞれの音楽の関係性を明示したいと思います。プログラム冒頭のスクリャービン『黒ミサ』の次にバッハ『シンフォニアヘ短調』を並べたのも、異なる時代の作曲家による作品の特徴の違いと共通点を浮きだたせるためです。また、『シンフォニア』はよりスケールが大きな、バッハの偉大なる作品『パルティータ ホ短調』とスクリャービンを繋ぐ橋渡しとしても機能しています。
プログラムの後半では、シューマンの全盛期の作品と最晩年の作品とを組み合わせました。『アラベスケ』はシューマンの作品の中でも最も穏やかな作品で、『暁の歌』は最も野心的な作品だといえるでしょう。プログラムの最後はシューマンの同名作品と似た構成からなる自作曲『アラベスク』と『練習曲第1番、2番、3番』で締めくくります。
アレクサンダー・スクリャービン (1871-1915)
ピアノ・ソナタ 第9番 作品68 (1913)
通時的視点からスクリャービンの数々の作品をたどるときに興味深いのは、この作曲家が生涯を通じ段階的に音楽様式の劇的な変化を遂げたことである。初期の作品はショパンに深く影響を受けた音楽語法により書かれているが、一方で後期の作品においては、伝統的な調性音楽の境界線を拡大するかのような実験的なアプローチが見られる。共感覚、神智学への興味、そしてロシア象徴主義への熱中は彼の作曲に直接影響し、敗血症によって悲劇的に短い生涯を終えるまで、彼は独創的且つ神秘的な音楽語法を発展させていった。
『黒ミサ』としても知られる『ピアノ・ソナタ 第9番』は、彼の最も有名なピアノ作品の一つである。この『黒ミサ』と言うタイトルはスクリャービンがつけたものではないが、楽曲中に悪魔を喚起するような要素がいくつも存在することを理由に彼もこれを承認した。冒頭では柔らかさと恐怖の間を行き来している。曲が展開するにつれて容赦なく加速しながらテクスチャーは厚みを増しヒステリックな混乱へと突入する。やがてグロテスクな行進曲へと辿りつき、不協和音を多用した圧倒的なクライマックスに到達する。
ヨハン・セバスティアン・バッハ (1685-1750)
シンフォニア 第9番 ヘ短調 BWV795 (1723)
バッハの『インヴェンションとシンフォニア』は鍵盤上の技術を向上させるのみでなく、幾つもの異なる作曲形式を理解することを目的とした30曲からなる教則曲集である。その中でも特に大胆に半音階を用いた「シンフォニア 第9番 ヘ短調」は注目すべき作品の一つである。斬新で並外れた不協和音のパレットを用いながら幾度も転調を経て、最後の最後で主調に戻る。
パルティータ 第6番 ホ短調 BWV830 (1731)
- I. トッカータ
- II. アルマンド
- III. コレンテ
- IV. エール
- V. サラバンド
- VI. テンポ・ディ・ガヴォット
- VII. ジーグ
全部で6作品ある舞踏組曲『パルティータ』は、バッハがライプツィヒの聖トーマス教会にカントルとして仕えた1726年から1731年の間に作曲された。この作品に加えて『イギリス組曲』『フランス組曲』と3つあるバッハの鍵盤楽器のための組曲において最後に作られた組曲であるにもかかわらず、これがバッハ自身が監修し出版された最初の作品である。第一曲が全て異なった形式で書かれた上、いたるところに多種多様な舞曲がちりばめられた『パルティータ』は構成面において他の2つ組曲より創造的であると言える。
『パルティータ』の中で最後の組曲であるこの『第6番 ホ短調』は、このジャンルにおいてバッハ最大の偉業である。第一曲目の「トッカータ」では劇的で雄弁なセクションの間に、拡張されたフーガが登場する。「アルマンド」では巧妙な半音階が用いられ幾つもの調性の合間を縫うように進む。続く「コレンテ」は繊細かつ軽快なパッセージワークが特徴。エネルギッシュな「エール」によって、この組曲の重心であり深遠で多彩な表情を持つ「サラバンド」が導かれる。快活で優雅な「ガヴォット」が力強い推進力を持ったフーガ形式の最後の曲「ジーグ」へと聴衆を誘う。
ロベルト・シューマン (1810-1856)
アラベスケ 作品18 (1839)
シューマンの多くの作品と同様にこの曲でも次々に様々な雰囲気やキャラクターが描かれている。主調であるハ長調の繊細で流麗なパッセージと暗く情熱的なセクションとが転調によって交互に現れてくる。この劇的に語られる結末と感動的で思索に耽るようなコーダはシューマンのピアノ音楽を象徴する時である。
暁の歌 (1853)
- I. Im ruhigen Tempo (落ち着いたテンポで)
- II. Belebt, nicht zu rasch (元気に、速すぎないように)
- III. Lebhaft (生き生きと)
- IV. Bewegt (動きをもって)
- V. Im Anfange ruhiges, im Verlauf bewegtes Tempo
(始めは穏やかに、それから動きのあるテンポで)
シューマンが生きた時代の多くの人々の間では、彼の晩年の作品が難解で奇妙なものであると評価されていた。そして、その晩年の作風の変化が彼の精神的衰弱に起因するものと考えられていた。しかし、近年ではそういった評価に反して豊かで大胆な和声や厳選されたテーマ素材、そして後世に残る作曲語法など、当時見落とされていた作品の質について再評価がなされている。このような様式の特質のいくつかが彼の最後から2番目の作品である『暁の歌 作品133』に凝縮されている。シューマン自身は「夜明けと朝の訪れに対する感覚を描いた作品だが、絵画的というよりもむしろ内的な感情を表現している楽曲である」と述べている。
第一曲は静謐な交唱歌が、静かだが耳に残る不協和音と調和せず、シューマン晩年の作風の主題ともいえる過去と未来とを同時に見つめるような様相を示す。第二曲はこの曲中において最も謎めいており様々なテクスチャーやキャラクターの間を往き来しながら最後にようやく主調へと辿り着く。快活な第三曲は独特なギャロップのリズムで展開する。第四曲は旋律と伴奏のテクスチャーに基づいた心を打つピアノのためのリート/無言歌である。終曲は内省的でコラールのような始まりが第一曲の雰囲気を呼びさまし、ほとんど気づかれないように加えられていく穏やかで絶え間ない音の流れが、やがてテクスチャー全体に浸透していき曲が閉じられる。
ニコラス・ナモラーゼ (1992- )
アラベスク (2018)
この曲『アラベスク』はヴィジュアル・アーツにおいて定義される《アラベスク》の特徴である装飾的でらせん状に織り交ざった模様に基づいて作曲されている。ピアニストは常に手を交差させ密接に絡み合った音型を弾き、個々の要素は両手の強弱の変化によってのみ区別される。上昇するセクションと下降するセクションの二つが交互に現れ、鍵盤の右半分の音域で振動を生み出す。音色と響きの穏やかな変化を探求すべく、マウリッツ・エッシャー(*訳注、オランダの画家/版画家)の『メタモルフォーシス』を連想させるような方法で曲全体を通してごく微妙なテクスチャーの変化が起こる。
- 練習曲 第1番 “Major Scales” (2015)
- 練習曲 第2番 “Mostly Triads” (2017)
- 練習曲 第3番 “Moving Mirrors” (2017)
それぞれの『練習曲』は、テクスチャーや音型の基礎となるピアノ特有の技術的な課題に発想を得ている。第1番“Major Scales”(長音階)では様々な調の異なる音階が、初めは両手同じ方向に、しかしすぐにばらばらになりそれぞれ違う方向へと跳ね返りながら移り変わる。次第に混沌とする左右の手の動きはやがてパッセージの崩壊を導く。第2番“Mostly Triads”(主に三和音)では、様々な種類の和音からなるテクスチャーが交互にあらわれる。常に手の位置を変えるための練習曲であり、鍵盤の高音域から始まり徐々に下降し低音域で終わる。第3番“Moving Mirrors”では、短い音型が何度も転回され、ピッチ、アクセント、音域、メロディーの形やリズムがゆがむ。これらの変化の度合いが増すにつれパッセージはますます狂乱状態へと向かう。
Notes of the 2019 program by Performer
This recital presents a number of cross-temporal musical relationships, opening with a pairing of Scriabin’s “Black Mass” Sonata and Bach’s Sinfonia in F minor that highlights features in the work of one composer typically associated with the other — in this case, the intricate polyphonic textures in Scriabin’s Sonata and the daring chromaticism of Bach’s brief Sinfonia. The Sinfonia also serves as a bridge from the Scriabin Sonata to another large-scale work, Bach’s magisterial Partita in E minor.
The second half of the program juxtaposes a work from Schumann’s prime with one of his very last pieces. While the Arabeske is among Schumann’s gentlest works, the Gesänge der Frühe (Songs of Dawn) is one of his most experimental. This is followed by my Arabesque, a piece with structural similarities to Schumann’s work of the same name, before the program concludes with three of my Etudes.
Alexander Scriabin (1871-1915)
Piano Sonata No. 9, Op. 68 (1913)
Scriabin’s oeuvre constitutes a fascinating example of a gradual yet dramatic stylistic transformation across a composer’s lifespan. While his early works grew out of a musical language influenced heavily by Chopin, his later music displays a highly experimental approach that stretches the boundaries of traditional tonality. By the end of his life – tragically cut short by septicemia – he had developed a unique and mystical musical language where his synesthesia, interest in theosophy and involvement in the Russian symbolist movement became primary influences on his compositions.
His Piano Sonata No. 9, also known as the “Black Mass” Sonata, is among the most celebrated of his piano works. While the nickname was not coined by Scriabin, he approved of it given the many elements of the work that seem to evoke the Satanic. The piece at first flits between moments of tenderness and terror, and as the work progresses an inexorable acceleration and thickening of the texture hurls the music into a hysterical whirlwind, arriving at a grotesque march before a dissonant and crashing final climax.
Johann Sebastian Bach (1685-1750)
Sinfonia No. 9 in F minor BWV 795 (1723)
Bach’s Inventions and Sinfonias are a series of 30 didactic pieces intended to develop not only a player’s technical capacity at the keyboard but also their understanding of a number of different compositional forms. Among the most remarkable of these is the Sinfonia No. 9 in F minor, one of Bach’s most audaciously chromatic works. With its daring and unusually dissonant harmonic palette, the Sinfonia constantly undergoes a number of modulations and only returns to the home key at the very end of the brief work.
Partita No. 6 in E minor BWV 830 (1731)
- Toccata
- Allemande
- Corrente
- Air
- Sarabande
- Tempo di Gavotte
- Gigue
Bach’s Partitas, a set of six dance suites, were written between 1726 and 1731 while he served as Cantor of the St. Thomas Church in Leipzig. Despite being the last set of suites that Bach composed, they were in fact the first works to be published under the composer’s supervision. Of Bach’s three sets of keyboard suites (the others being the English and French Suites) the Partitas are the most creative in terms of structure, with several different styles of opening movements and a variety of interspersed dances featured across the set of six suites.
The final suite of the set – the Partita No. 6 in E minor – is among Bach’s greatest achievements in the genre. In the opening Toccata an extended Fugue is framed by dramatic declamatory sections. The Allemande weaves its way through a number of key areas with a chromaticism of beguiling subtlety, while the following Corrente revels in delicate, nimble passagework. An energetic Air precedes the suite’s center of gravity: the profound and highly expressive Sarabande. A sprightly, graceful Tempo di Gavotte brings the listener to the final movement: a powerfully driven Gigue in the form of a Fugue.
Robert Schumann (1810-1856)
Arabeske Op. 18 (1839)
As with many works by Schumann, the Arabeske presents a variety of moods and characters within a short timespan. Charmingly delicate and fluid passages in the home key of C major alternate with darker, passionate sections in foreign keys. The conclusion of this dramatic narrative, a touching and pensive coda, is an iconic moment in Schumann’s piano music.
Gesänge der Frühe (1853)
- Im ruhigen Tempo
- Belebt, nicht zu rasch
- Lebhaft
- Bewegt
- Im Anfange ruhiges, im Verlauf bewegteres Tempo
Schumann’s contemporaries largely considered his last works perplexing and bizarre, attributing the change in his compositional style to the decline in his mental health. However, recent reappraisals of his late oeuvre – unclouded by the assumption that his manic depression would affect his compositional skill detrimentally – discuss previously overlooked qualities of these works that include a rich and audacious harmonic palette and a greater economy in thematic material, as well as the anticipation of compositional procedures of later composers. Some of these stylistic hallmarks are encapsulated in his penultimate work, the Gesänge der Frühe (Songs of Dawn) Op. 133, works that Schumann called “musical pieces that describe feelings at the approach and growth of morning, but more as expressions of feeling than painting.”
The sparse antiphony of the opening movement is at odds with its quietly jarring dissonances, a simultaneous glance to the past and the future that is at the heart of Schumann’s late style. The second movement is arguably the most enigmatic of the set, constantly flitting between different textures and characters and avoiding settling on the tonic key until the very end. The lively third movement is driven by a distinctive galloping rhythm, while the fourth is a poignant Lied for piano that maintains a song-like texture throughout. The reserved, chorale-like opening of the final movement refers back to the atmosphere of the first, before a gentle stream of notes – entering at first almost imperceptibly – begins to fully permeate the texture, carrying the work to its conclusion.
Nicolas Namoradze (b. 1992)
Arabesque (2018)
The Arabesque is based on principles that define arabesques in visual art: those of ornate, spiraling and interlacing patterns. The pianist’s hands are superimposed throughout the work, playing intertwined figurations where the individual strands can only be distinguished by dynamic shifts between the hands. Two types of sections alternate with each other – one ascending, the other descending – creating a slow oscillation in the upper half of the keyboard. A study in gentle changes of color and sonority, the shifts between various textures occur extremely gradually throughout the work, in a manner reminiscent of M. C. Escher’s Metamorphosis prints.
- Etude I, “Major Scales” (2015)
- Etude II, “Mostly Triads” (2017)
- Etude III, “Moving Mirrors” (2017)
Each piano etude is inspired by a specific technical, pianistic challenge that serves as a basis for the textures and figurations. In “Major Scales”, the hands switch between different types of scales in various keys, at first in a coordinated manner but soon falling out of sync and bouncing off each other in different directions. An increasingly chaotic interaction between the two hands leads to the eventual disintegration of the passagework. “Mostly Triads” alternates between various types of chordal textures. A study in frequent changes of hand position, the etude fades in at the top of the keyboard and makes its way downwards, departing at the bottom of the piano’s register. In “Moving Mirrors”, short figurations undergo several forms of inversions and distortions in pitch, accentuation, register, melodic shape and rhythm, and as the rate of these transformations increases the passagework gets increasingly frenetic.